「Pythonを始めたいけど、環境構築が難しそう…」
そんなふうに感じていませんか?
実は、最近のPythonは昔よりもずっと簡単にインストールできるようになっています。
ほんの10〜15分で、すぐにコードを書ける状態にできるんです。
この記事では、初心者でも迷わずに環境構築を終わらせる方法を、WindowsとMacそれぞれの手順に分けて、やさしく解説します。
どの手順も、実際に多くのエンジニアが使っているやり方なので安心してください。
焦らず、ゆっくり進めていきましょう。
Python環境構築の基本を理解しよう
まず最初に、「環境構築」という言葉の意味を整理しておきましょう。
環境構築とは、「Pythonを動かせる状態をパソコンに作ること」です。
つまり、Pythonというプログラミング言語をあなたのPCにインストールして、プログラムを書いたり実行したりできるようにする作業ですね。
ここで大切なのは、「Pythonを使うために最低限必要なもの」を正しく揃えること。
以下の3つがポイントになります。
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Python本体のインストール(言語そのもの)
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エディタ(コードを書くアプリ)の用意
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動作確認(インストールが成功したかチェック)
この3つさえ整えば、あなたのPCはもう立派なPython環境です。
WindowsでPythonをインストールする手順
Windowsの場合、最も簡単な方法は公式サイトから直接ダウンロードすることです。
以下の流れで進めてみましょう。
ステップ1:公式サイトへアクセス
Googleで「Python ダウンロード」と検索して、最初に出てくる公式サイト(python.org)を開きます。
トップページの「Download Python 3.○○」という黄色いボタンをクリック。
これで最新版のPythonインストーラー(.exeファイル)がダウンロードされます。
ステップ2:「Add Python to PATH」にチェックを入れる
インストーラーを開くと、最初の画面に「Add Python to PATH」というチェックボックスがあります。
ここ、絶対にチェックを入れてから「Install Now」をクリックしてください。
この操作を忘れると、後で「Pythonが動かない…」というトラブルの原因になります。
ステップ3:インストール完了後に確認
インストールが完了したら、スタートメニューから「cmd(コマンドプロンプト)」を開きます。
そして次のコマンドを入力します。
python --version
これで「Python 3.12.1」などのようにバージョンが表示されれば成功です。
これで、あなたのWindowsにPython環境が整いました。
MacでPythonをインストールする手順
Macの場合も、とても簡単です。
ただし、macOSには最初から古いバージョンのPythonが入っているため、最新版を別途入れることをおすすめします。
ステップ1:Homebrewをインストール
Homebrew(ホームブルー)は、Mac用のパッケージ管理ツールです。
簡単に言えば、「アプリをコマンドでサクッと入れられる便利ツール」です。
まず、ターミナルを開いて、下のコマンドをそのまま貼り付けて実行します。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
これでHomebrewが入ります。
ステップ2:Pythonをインストール
Homebrewが入ったら、次のコマンドでPythonをインストールします。
brew install python
数分で完了します。
ステップ3:動作確認
次のコマンドでバージョンを確認してみましょう。
python3 --version
「Python 3.12.1」と表示されたらOKです。
これで、MacでもPythonが使えるようになりました。
エディタ(コードを書くアプリ)を用意しよう
Pythonをインストールしただけでは、まだ「コードを書く場所」がありません。
そこでおすすめなのが、Visual Studio Code(通称VS Code)です。
無料で使える上に、Python専用の拡張機能も豊富。
初心者にも非常に使いやすいです。
VS Codeをインストールする手順
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「VS Code ダウンロード」と検索し、公式サイトにアクセス
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WindowsまたはmacOSを選んでダウンロード
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インストール完了後、「日本語パック」を入れる
その後、拡張機能(Extensions)で「Python」と検索し、Microsoft製のPython拡張機能をインストールします。
これで、コードを書くだけで補完機能やデバッグが使えるようになります。
初めてのPythonコードを実行してみよう
ここまでで環境が整ったので、いよいよ初めてのコードを書いてみましょう。
VS Codeを開いて、新しいファイルを作成し、次の1行を書きます。
print("Hello, Python!")
そして保存(例:hello.py)してから、実行してみましょう。
方法はとても簡単。
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Windowsならターミナルを開いて
python hello.py
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Macなら
python3 hello.py
と入力すればOKです。
画面に「Hello, Python!」と表示されたら、あなたの環境構築は大成功です。
よくあるトラブルと解決法
初心者がつまずきやすいポイントもまとめておきます。
「pythonが見つからない」と出る
これはPATH設定ができていない場合が多いです。
Windowsの場合、再インストールして「Add Python to PATH」にチェックを入れ直してください。
Macで「python」と打っても古いバージョンが動く
macOS標準の古いPythonが優先されている状態です。
「python3」と入力すれば最新版が動きます。
Python仮想環境(venv)を覚えておこう
ここは少し上級編ですが、後々便利なので紹介します。
Pythonでは、プロジェクトごとに環境を分けることができます。
たとえば、AというアプリではDjango 4.0、BというアプリではDjango 3.2を使う――そんなときに役立つのが「仮想環境」です。
作り方は簡単。
ターミナルで次を実行します。
python -m venv myenv
その後、環境を有効化します。
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Windows:
myenv\Scripts\activate
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Mac:
source myenv/bin/activate
これで、プロジェクトごとに独立したPython環境が作れます。
まとめ:最短でPython環境を整えて、すぐ始めよう
ここまでの流れを振り返りましょう。
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Pythonをインストール(公式サイト or Homebrew)
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PATH設定を忘れずに
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VS Codeを使って開発環境を整える
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print("Hello, Python!")
で動作確認 -
必要に応じて仮想環境(venv)も設定
たったこれだけで、あなたのパソコンはPythonを動かす準備が完了します。
最初の環境構築さえ乗り越えれば、あとはどんどん学習が楽しくなります。
プログラミングは、最初の一歩を踏み出す勇気がすべて。
今日、あなたがPythonを動かせるようになったなら、それだけで大きな進歩です。
次は、実際に簡単な自動化スクリプトやデータ分析に挑戦してみましょう。
きっと新しい世界が広がりますよ。