Androidのマイナンバーカードの「機能限定」は、使える機能が端末によって限られることを示す表示です。
登録に失敗したという意味ではなく、新しく加わった本人情報の提示などに対応していない端末でも、電子証明書を使う機能は利用できる場合があります。
最初に確認したいのは、「スマホに追加できるか」と「追加後に何が使えるか」の二つです。
この記事は2026年10月25日時点の公式情報をもとに、機能限定と非対応の違い、対応機種の調べ方、買い替えを考える前の確認点を整理します。
Androidのマイナンバーカードで何が変わった?
2026年10月20日、Androidのマイナンバーカードの提供が始まりました。
以前からあるスマホ用電子証明書の仕組みに加えて、対応端末では「属性証明機能」を利用できるようになったのが大きな変更です。
電子証明書は、オンライン手続きなどで本人であることを確認したり、電子的に署名したりするために使います。
属性証明機能は、氏名や住所、年齢などの本人情報を、対応する窓口やサービスに示すための機能です。
たとえば、行政サイトへのログインと、イベントの受付での本人確認では、求められる機能が異なります。
このため、ある手続きが使えたことだけで、別の本人確認にも使えるとは判断できません。
デジタル庁の提供開始案内でも、本人確認や年齢確認への活用は今後広がっていくものとして説明されています。
サービスが始まったことと、すべての店舗で対応が完了したことは分けて考えましょう。
「機能限定」と「非対応」はどう違う?
端末の確認では、次の三つに分けると、自分がどこで困っているのかを整理できます。
| 確認結果 | 電子証明書機能 | 属性証明機能 | 次の確認 |
|---|---|---|---|
| 公式一覧に掲載・★あり | 対応 | 対応 | 利用先が対応しているか |
| 公式一覧に掲載・★なし | 対応 | 非対応 | 使いたい手続きに属性証明が必要か |
| 公式一覧で機種が見つからない | 対応を確認できない | 対応を確認できない | 型番と一覧の更新日を再確認 |
この表は端末側の区分であり、電子証明書の有効期限や利用先の受け入れ条件まで保証するものではありません。
電子証明書機能に対応していても、医療機関や自治体などの準備状況によって使えるサービスは変わります。
「機能限定」と表示されたからといって、登録したカードをすぐに削除したり、スマホを買い替えたりする必要があるとは限りません。
一方、一覧にない端末は、Androidが新しいという理由だけで対応とみなさないことが大切です。
Google ウォレット上では、追加したマイナンバーカードに「機能限定」と記載されていないかを確認できます。
Googleのマイナンバーカードの追加・利用ヘルプにも、この表示がある場合は一部機能を利用できないことがあると説明されています。
対応機種は公式一覧の「型番」と「★」で確認する
確認先は、マイナアプリのAndroidのマイナンバーカード対応機種一覧です。
2026年10月25日に確認できた一覧は、10月23日時点の情報で、属性証明機能にも対応する機種に「★」が付いています。
一覧に機種名があるだけで安心せず、星印まで見るのがポイントです。
同じシリーズでも対応は分かれる
たとえば、公式一覧のドコモ向け機種では、AQUOS R9 SH-51Eには★がなく、AQUOS R9 pro SH-54Eには★があります。
Galaxy S23 SC-51Dには★がなく、Galaxy S24 SC-51Eには★があります。
どちらも同じメーカーの近い名前ですが、新しい本人情報の提示機能への対応は同じではありません。
機種名の末尾の「pro」や数字を省略して調べると、違う端末の説明を読んでしまうことがあります。
スマホの設定にある端末情報などで型番を確認し、購入元のメーカーや通信会社の案内と照合してください。
設定画面の名前はメーカーによって異なるため、見つからなければ端末の取扱説明書で「型番」や「端末情報」を探すと確実です。
Androidのバージョンだけでは決まらない
Googleは追加の条件としてAndroid 12以降などを案内していますが、それだけで全機種が対応するわけではありません。
OSの条件と対応機種の条件は、両方を確認する必要があります。
一覧の★は電子証明書に加えて属性証明も利用できることを表しているため、「OSを更新すれば必ず★付きと同じになる」とは考えないでください。
追加できないときは機種・準備・手続きの順に確認
対応機種なのに追加できない場合は、端末の区分とは別に、登録の準備や途中の操作を確認します。
まず公式一覧で機種を照合し、続いてOSとマイナアプリが必要な状態になっているかを確認してください。
追加時には実物のマイナンバーカードも必要です。
デジタル庁の利用開始案内では、数字4桁の券面事項入力補助用暗証番号と、英数字6~16文字の署名用パスワードを用意するよう案内しています。
スマホの画面ロックに使う番号と、カードの手続きで求められる暗証番号は、別のものとして確認しましょう。
Google側の条件には、BluetoothとNFCがオンであること、画面ロックが設定されていることも含まれます。
NFCは、スマホやカードを近づけて情報をやり取りする通信機能です。
申請が済んでも、発行準備完了の通知を受けた後に、マイナアプリで登録を完了する操作が必要になる場合があります。
通知は翌朝になることもあるとGoogleが案内しているため、画面にすぐ現れないだけで失敗と決めつけないようにしてください。
翌朝になっても進まない場合は、マイナアプリの申請状況や、利用者側の操作が保留になっていないかを確認します。
問い合わせるときは、機種名と型番、OS、表示されたメッセージ、どの操作で止まったかをメモしておくと説明が短く済みます。
暗証番号やカード画像を、そのメモに一緒に書き込む必要はありません。
買い替え前に「今のスマホで足りるか」を判断する
判断の基準は、使いたい用事が今のスマホと利用先の組み合わせで済むかどうかです。
たとえばマイナポータルへのログインが目的なら、まず電子証明書機能の対応と設定状態を調べます。
イベント受付などで本人情報を示したいなら、端末の属性証明機能と、主催者の受け入れ状況の両方を確認します。
スマホだけを対応機種に変えても、相手側が実物カードしか受け付けなければ、その場の手続きは変わりません。
病院や薬局で使いたい場合も、その施設がスマホでのマイナ保険証受付に対応しているかを別に確かめてください。
なお、デジタル庁は、スマートフォンのマイナンバーカードをマイナ免許証として利用することはできないと案内しています。
スマホに登録できたことを理由に、運転に必要な免許証を持たずに出かけないようにしましょう。
また、実物カードしか使えない場面に備え、デジタル庁は実物のマイナンバーカードも持つよう案内しています。
まずは公式一覧で自分の型番と★の有無を確認し、次に使いたい窓口の対応を調べる。
この順番なら、機能限定の表示に戸惑っても、必要な設定と買い替えの判断を分けて進められます。
なお、端末を紛失した場合の対応は、機能限定かどうかの確認とは別です。
Googleのヘルプでは、スマホをなくしたときはマイナンバー総合フリーダイヤルで利用を一時停止するか、案内に従ってカードを削除するよう説明しています。
登録後は、使える機能だけでなく、紛失時に確認する公式の連絡先も控えておくと役立ちます。
参考資料
デジタル庁「Androidのマイナンバーカード」がはじまりました(利用方法のご案内)









